シュトーレンには種類があります。

カゴノオトでは、1年を通してシュトーレンを召し上がっていただけるよう、春にはいちごのシュトーレン、夏にはブルーベリーのシュトーレン、冬は、1年かけた四万十の旬でつくるシュトーレンをご用意しています。

ドイツで食べられるシュトーレンにも様々な種類があることをご存知でしょうか。

今月号の旅日記は、シュトーレンの種類をご紹介したいと思います。

皆さんが知ってる、食べたことのあるシュトーレンはどのくらいあるでしょうか。

写真:シュトーレンをカットしたイメージ写真です。

Photo by alina levon on Unsplash

ドレスナーシュトレン(Dresdner Stollen)

「ドレスナーシュトレン」という名前をつけて販売することができるのは、シュトーレンの発祥地、ドレスデンで作られたものだけ。

Dresdner Christstollen / Dresdner Stollen / Dresdner Weihnachtsstollenという名前が、2010年にPGI(地理的表示保護)に登録されました。

PGI認定されたドレスナーシュトレンは、

  • ドレスデンで作られていること
  • 生地をイーストでおこし、果物、ナッツ、スパイスを使用していること
  • 伝統的なパン屋、ケーキ屋が受け継がれたレシピとともに手作業で作っていること
  • 焼くときに型を使用しないこと
  • 焼いてバターを塗った後にアイシングシュガーがまぶされていること

 

などの細かい条件を満たしている必要があり、それらを遵守して作られたシュトーレンには、PGIのマークとドレスナー・シュトレン協会認定の封印シールが、缶などのパッケージに付けられます。*1

伝統的な製法で厳しい基準に則り作られたリッチなシュトーレン、一度食べてみたいなぁと常々思っています。

続いては、使用する素材の種類によって、名前がついているシュトーレンです。

ブッターシュトレン(Butterstollen)

ブッターとは、ドイツ語でバターのことで、バターを40%(純正バターの場合は32.8%)含むシュトーレンのこと。

バター以外の油脂を使用してはならず、ドライフルーツの含有量も70%以上で、ドライフルーツだけでなく、レモンピールやオレンジピールも入れなくてはならないなど、細かく決められています。

マンデルシュトレン(Mandelstollen)

写真:アーモンドの種子が木になっています。

Photo by Marcia Cripps on Unsplash

マンデルシュトレン(Mandelstollen)とは、 アーモンド(ドイツ語ではマンデル)を20%以上使ったもので、私が見たものはレーズンやドライフルーツが入っておらず、切った表面に見えるのは生地だけでした。*2

シュトーレンというと、ドライフルーツが入ったものをイメージするので、何も入っていないなんて意外です。

モーンシュトレン(Mohnstollen)

モーンとはケシの実のことで、ケシの実をフィリングにして、生地の中に渦巻き状に巻き込んでいるシュトーレン。

ケシの実は、日本ではあんぱんの上についている小さな白い粒々が思い浮かびますが、モーンシュトレンに使われるのは黒ケシの実で、中部・東部ヨーロッパでは菓子などによく使われる種子です。

モーンシュトレンには、8%以上のケシの実の使用が義務付けられています。こちらもドライフルーツは入っていないものが多いようです。

実は私はこのモーンシュトーレンにものすごく惹かれていて、いつかドイツで食べることを夢見ています。

余談ですが、ケシの実は日本では馴染みがないものかと思いきや、七味唐辛子にも使われているそうで驚きました!*3

写真:プレッツェルに黒ケシの実がたくさんついています。

Photo by Crystal Kay on Unsplash

上の写真はシュトーレンではなくプレッツェルですが、黒ケシの実がたくさんついて美味しそうです。

これに似た見た目で、ヘーゼルナッツをフィリングにして渦巻き状に生地に巻き込むNussstollen(ヌスシュトレン)というものもあります。sが3つ続いていて、スペリングが面白いです。

クワルクシュトレン(Quarkstollen)

 クワルクとは、日本では入手の難しいフレッシュチーズのこと。クリームチーズとヨーグルトの中間のような、白く柔らかく、軽い酸味があるそうです。

これを10%以上使用したシュトレン。どんな味なのでしょう。

マジパンシュトレン(Marzipanstollen)

写真:マジパンシュトレンがカットされてお皿に乗っています。

Photo by Sebastian Coman Photography on Unsplash

マジパンは、挽いたアーモンドと砂糖、蜂蜜を混ぜて練られた洋菓子のことで、これを棒状にして生地の芯に置いて焼いたものがマジパンシュトレンです。

マジパンは30%以上使用していなければなりません。

砂糖とアーモンドの配合量によって2種類あるそうですが、シュトレンに使用されるのは、アーモンドの量が砂糖より多いもののようです。*4

一言でシュトレンと言っても、使用する素材や作られた場所によって様々な種類があるなんて面白い。

さらにレシピやお店によっても味が違うでしょうから、調べてみてますますシュトーレンの奥深さを感じることができました。

参考資料、参考サイト

*1:https://agriculture.ec.europa.eu/farming/geographical-indications-and-quality-schemes/geographical-indications-food-and-drink/dresdner-christsollen-pgi_en

*2:https://www.stollen-aus-dresden.de/mandelstollen

*3:https://taberugo.net/739#2

*4:https://theokuratokyo.jp/letter/pastry/article-01/

シュトーレンの種類について

https://www.tsuji.ac.jp/column/cat659/post-401.html

ドイツ食品普及協会 Association for German Food Promotion

2011年12月8日付の投稿

『ドイツ菓子大全』技術監修 安藤明 柴田書店 2012

 

カゴノオトスタッフ 刈谷明子

徳島県出身。

徳島→東京→高知→四万十

東京の大学卒業後、高知の出版社で働いたのち、

NPO法人高知こどもの図書館で勤務。

その後、結婚を機に四万十へ移住。

現在、カゴノオトで受注や事務の仕事を担う。

認定NPO法人高知こどもの図書館理事。

2022年8月25日

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