シュトーレンは焼く前から始まっている|四万十のすだちを仕込む「シュトーレンラボVol.4」
四万十の農家さんから届いたすだちを、皮まで無駄なく仕込むシュトーレンラボVol.4ー季節の仕込みの体験日ーを開催しました。
シュトーレンができるまでの季節の果実の仕込み、生産者さんとのつながりを、参加してくださった方の感想とともにご紹介しますね。
カゴノオトでは、四万十の農家さんから届く果物を季節ごとに受け取り、皮をむき、切り、砂糖に漬けながら、1年をかけてシュトーレンをつくっています。
今回開催した「シュトーレンラボ」では、四万十のすだちの仕込みを、みなさんと一緒に体験しました。
「こんなに手間がかかっているんですね」
「すだちの香りが幸せだった」
「自分が関わったものが、誰かの手に届くんだと思った」
うれしい感想をいただきました。

シュトーレンラボを開催しました|四万十のすだちを仕込む、小さな一日
「こんなに手間がかかっているんですね」
シュトーレンラボ中みなさんが作業しながら驚いてくれてました。
先日、カゴノオトで「シュトーレンラボ」を開催しました。
今回みんなで仕込みをしたのは、四万十で育ったすだち。

シュトーレンを焼く日より、ずっとずっと前にある仕事です。
すだちの皮をむいたり
細かくしたり
砂糖と合わせたり。
一つひとつは、とても細かな作業です。

シュトーレンは、焼く前から始まっている
カゴノオトのシュトーレンづくりでは、四万十の農家さんから届いた果物を自分たちで仕込んでいます。
完成したドライフルーツを買ってきて混ぜるのではなく、季節ごとに届く果物を受け取り皮をむいたり切ったり、砂糖に漬けたりしながら一年をかけて準備していきます。
それには前くんの思いがあります。
東京のホテルのコックさんだった前くんは「大量に作り、残ってしまったものは大量に捨てる」それがほんとにしんどかった。だから、素材は大切にあますところなく使いたい。」そんな思いをよく話しています。

すだちの皮まで、まるごと使う
今回のシュトーレンラボで「へぇ!」という声が多かったのが、すだちの皮を使うことでした。
皮を細かくして、できるだけ無駄なく使っていきます。

「皮まで食べられるようにしているんですね」
「素材の味が活かされている」
そんな感想もありました。
すだちの皮を細かくする。
砂糖と混ぜる。
手にはすだちの香りが残り、工房の空気まで爽やかになっていきます。

私たちがSNSやブログなどで発信してもどうやっても届かないのは「香り」。「香り」だけはどうしても現場でないと伝わらないんですよね。
参加してくださった方が、
「すだちの実を砂糖と混ぜるとき、幸せな香りがした」
と言ってくれていました。
工房内に広がる香りから私たちも季節を感じているのです。やっぱりこうやって来てくださって実際に感じてくださることがこのシュトーレンラボの魅力だなと改めて思いました。
シュトーレンをつくることは、四万十の季節の時間を少しずつ季節ごとに閉じ込めていくようなもの。四万十の畑に実るものを少しずつ受け取りながら、冬へ向かっていきます。
「自分も少し、仲間になれたかも」
「カゴノオトのコックコートを着たこと。」

「フードプロセッサーですだちの皮を細かくしたこと。」
「自分が関わらせてもらったものが、誰かの手に届くんだなと思いました」

「地域と共にあることが素晴らしい」
カゴノオトのシュトーレンは、私たちだけでつくっているわけではないんですよね。
果物を育てる農家さんがいて、
収穫する人がいて、
運んでくれる人がいて、
仕込む人がいて、
焼く人がいて、
箱に詰める人がいて、
そして、食べてくださる人がいる。
今回のシュトーレンラボでは、その輪の中に、参加してくれたみなさんも入ってくれました。
「仲間になれたかも」
と感じてくれていたらとてもうれしいです。
生産者さんの顔まで届くシュトーレンに
「写真がなくても、生産者さんの顔がみえるような気がする。おいしいものは日本中どこにでもあるけど、それをどんな人が作っているって伝えたいですよね」

と感想を言ってくださった方もいました。
私たちが四万十でシュトーレンをつくり続ける中で、大切にしていることの一つは、生産者さんのことを知ってもらいたいという思い。
「四万十町産の果物」
「国産素材」
という言葉だけではなく、
どんな人が(こんなに素敵な人が)育てたものなのか。
どんな場所(こんな素敵な風景の中で)で育ったのか。
どんな季節に収穫されたのか。
そこまで一緒に届けられたらと思っています。
ほんとにおいしいものは、日本中にたくさんある。
だからこそカゴノオトは、
「こんな人がこんな季節に育てた」
ということまでお伝えしたいなと思います。
四万十で出会った農家さんから受け取ったものを、シュトーレンにして次の人へ渡していく。
私たちの仕事は、そんな小さなバトンのようなものだなって思うのです。
「届いたら、この日を思い出したい」
シュトーレンラボの最後に
「シュトーレンが届いたら、この日を思い出しながら豊かな時間を過ごしたい」

と参加の方がいってくださってとてもうれしくなりました。
シュトーレンをひと切れ食べるときに、あの時に仕込んだものだ!と思い出してもらえたら本当にうれしい。
四万十から届いた小さな箱が、誰かの一年の時間にそっとつながってくれたら。
それが、私たちにとって一番うれしいことです。
参加の方々ありがとうございました。

この記事を書いた人
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小清水緑
カゴノオト共同オーナー
東京で障がい福祉の現場に携わる中で、多様な人の暮らしに触れる。
自身の「生きにくさ」と向き合い、それもひとつの個性だと受け止められたことが転機に。
できることを大切にしたいと四万十町へ移住。
四万十町で暮らし出会った農家さんが育てる豊かな素材に驚き、大切に育てられた素材をシュトーレンに入れようと思いつきシュトーレンづくりを始める。
四万十の農家さんの恵みや物語を受け取り、季節や思いをシュトーレンに乗せて全国へ届けている。
誰かの1年の時間にそっと寄り添えるシュトーレンを。
社会福祉士・精神保健福祉士・介護福祉士
2026年9月25日










